MACDは、ジェラルド・アペルが1970年代後半に開発した指標で、2本の指数平滑移動平均線(EMA)をモメンタムの目安に変えます。短期の平均が長期の平均から離れていけば勢いが強まり、近づいていけば勢いが衰えています。平均線から作られているため、MACDはトレンドを予測するのではなく、確認する指標です。
計算方法
- MACDライン = 12期間EMA − 26期間EMA
- シグナルライン = MACDラインの9期間EMA
- ヒストグラム = MACDライン − シグナルライン
よく使われる読み方:
- ゼロラインのクロス: MACDがゼロより上なら12EMAが26EMAより上にあり(強気の傾向)、ゼロより下ならその逆です。
- シグナルラインのクロス: MACDがシグナルラインを上抜ける(ゴールデンクロス)か、下抜ける(デッドクロス)か。
- ダイバージェンス: 価格が高値や安値を更新したのに、MACDがそれを確認しない状態です。
MACDには決まった上限・下限がないため、価格の異なる銘柄どうしでは値を比べられません。
計算例
日足チャートで、12期間EMAが105.40、26期間EMAが103.90だとします。
- MACD = 105.40 − 103.90 = 1.50
- シグナルライン(MACDの9期間EMA)は1.20
- ヒストグラム = 1.50 − 1.20 = +0.30
MACDはプラスで、シグナルラインより上にあります。強気の傾向は崩れていません。その後数日で、価格がわずかに高値を更新する一方、ヒストグラムが+0.30から+0.10に縮んだら、モメンタムが鈍っています。これは警告であって売りシグナルではありません。サポート割れのように、価格そのものが裏付けるほうが重みがあります。
よくある間違い
- すべてのクロスでトレードする。 横ばいの相場では、MACDが行ったり来たりクロスし、損失が続きます。
- 遅れを忘れる。 12・26・9期間の平均から作られるMACDは、動きが始まってから反応します。三角保ち合いからのブレイクアウトは、MACDが向きを変える前に起こることがよくあります。
- 異なる銘柄の値をそのまま比べる。 100ドルの株と20ドルの株では、MACD 1.5の意味はまったく違います。
- タイミングの道具として単独で使う。 価格の構造や、RSIのようなオシレーターと組み合わせましょう。
4つの指標をどう組み合わせるかは、RSI・MACD・ATR・EMAの解説をご覧ください。
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